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留学・海外で絶対に気をつけたいマナー。会話・食事・褒める(お世辞)/使える英語フレーズ43個つき2018.1.27
留学で海外に行くと、その国によって違うマナーに遭遇して驚いたり恥ずかしい思いをしたりすることが多々あります。
そこで今回は、現地でのマナーや態度について、「こうすると印象がいい」「これはマナーが悪い」といった例や、ついやってしまう失敗について、実際に使えるおすすめの英語のフレーズ集を合間にはさみつつお話したいと思います。
手しぐさ(ハンドサイン)の文化的な意味の違いに注意!必要のないハンドサインはしないようにする
日本で普通にしていることが、国によっては良くない意味の行動になってしまうことがあります。
日本人が何気なくしているOKサインやピースサインが、失礼な態度に受け取られたり、相手を怒らせたりして、最悪関係が悪化してしまったりもします。
OKサインが失礼な例→
フランス: お前に価値はまったくない、落伍者め、なんでここにいるの?
ブラジル: オレはヤバいやつだぜ、オレを切れさせるとこわいよ
手の甲を相手に向けたピースサインが失礼な例→
イギリス、オーストラリア、アイルランド、南アフリカ共和国など: F-word, 相手を思い切り馬鹿にしている、挑発
手の平を下にしておいでおいでするのが失礼な例↓
欧米圏全般: あっちへ行け、邪魔だよ、こっちにくんな、シッシッシ
ついやってしまいがちなハンドサインですが、以上のようにとても過激で失礼なメッセージとして受け取られることも少なくないのです。海外では、自分の手の動きには意識して注意したほうがいいです。
特にピースサインは、気をつけていてもレストランなどでつい「二つください」とうっかりやってしまうこともあります。できるだけ手しぐさにに頼らずに、視線なども交えつつ言葉で伝えられるようにがんばりましょう。
Photo by Ivan Mlinaric ― Eating Soba with Japanese friends / modded
集合写真・記念写真をとるときのポーズにも注意。つい日本に居る時のノリで上で紹介したようなハンドサインをしてポーズをとってしまうと「なぜ真面目なあの人が?」と笑われたりすることも。
それに、他の人たちが身体全体を使った自然なポーズで写真に写っている時にひとりだけ曖昧な表情を浮かべながらハンドサインをしているというのは、単純にかっこわるいものです。集合写真の時には、きりっと姿勢よくかっこよく笑顔で写ってください。
そもそもなんでハンドサインをやるようになったか?と振り返ってみると、多くの日本人にとって、「みんなやっていたからなんとなく」というくらいの、とるにたらない理由がきっかけだと思います。
そんな程度のことで相手から嫌われてしまったり、自分の評価を落としてしまったりしてはとても損ですから、これを機会に癖をあらためて、不必要なハンドサインをやってしまわないように気をつけましょう。
毎日の食事のマナーも重要
毎日必ずする食事中のマナーに関してもよく聞かれますね。一番恥をかきやすい場面なのです。
これは皆さんご存知かとは思いますが、やはり第一は音を立てて食べるのは、はしたない行為ですね。見ていなくても同席しているだけで部屋中に聞こえるので、はしたなさも際立つのです。
「麺類は音をたてて食べるのが日本の文化!」「音を立てたほうが美味しそうだろ!」と言う人もいるかもしれませんが、食べ物の音を立てて食べるのは日本の外では嫌がられることが多いので、単純に相手の嫌がることはしないようにしましょう。
相手が嫌がっているのに自分が気持ちよく過ごすことを優先する人からは人が離れていくのが実際ですから、つまらないことで海外で孤立しないように気をつけてください。
食器の使い方もあらためてチェックしておきましょう。
海外によく慣れた人ですらやってしまうことに、「フォークに差した食べ物を一口で口の中に入れずに、口の前でしゃぶりつく」というのがあります。
Photo by Quinn Dombrowski ― Nick’s one-handed sausage eating / modded
この例はちょっと極端ですが、そうかと言って口をアヒルにしてフォークに刺したものをちまちま食べるというのもダメなのです。フォークで食べ物を口に運ぶときは、食べきれる量だけ運び一口で食べてください。
まず食べ物をお皿の上でフォークとナイフを使って一口で食べられる大きさに切って、それを一口で食べる、というのが正しい作法です。
Photo by Gwen ― 17 Jan / modded
また、「うつわを手で持って食べるのは行儀が悪く見える」というところにも注意が必要です。ボウルやお皿はテーブルに置いたままで食べてください。これは日本で教わる「左手でお茶碗を持って、右手にお箸を持ちましょう」というのと逆なので、あらかじめ予習が必要です。焼きそばなど麺類を食べるときにも同様です。
Photo by Silly Rabbit, Trix are for Kids ― DSC_0059 / modded
Photo by Sam Sherratt ― Noodles / modded
食べることに夢中になって目の前の食べ物にがっつくのもマナーとして良くありません。小さな声で会話を楽しみながら食事をするのが、人間的な食事という考え方があります。
大それたことではなくていいので、「この料理はおいしい」とか、「自分はこの食べ物が好きだ」といった、シンプルな会話から始めて練習してみてください。以下に実際の会話で使える英語の言い回しをいくつか用意しました。
食事中の会話例いろいろ
- Tastes good.(おいしい)
- It tastes good.(これおいしい)
- This cupcake tastes really nice.(このカップケーキはとてもおいしい)
- I like the taste.(この味好き)
- This looks delicious.(これおいしそう)
- This smells so nice.(これいいにおいがする)
- This is yummy. (おいし~、うま~)
※yummyは大人が使うときはおふざけで使う感じ。使えなくはないですが、真面目な顔して使う言葉ではなく、幼いニュアンスなので多用しすぎないように注意)
会話の時に相手に印象の良い態度
まず、相手と話しているときに相手をそっちのけで他のことをしないようにしましょう。
これは外国人だけでなく、日本人同士でも言えることですが、相手が話しているときにスマホをいじるなど他のことをされたりすると、あまりいい気分はしませんよね。
どの国でも印象がいいのは、笑顔で対応したり、優しく丁寧にお話することですね。目を見て話を聞いているとポイント高いですよ。「自分の話を大事に聞いてくれているんだな~」という態度は、文化や出身問わず好感を持たれやすいものです。
会話の途中で、どうしても何か違う事をしないといけない時は、黙ってそれに取り掛からずに、”Do you mind … ? “と、ことわりの一言を入れてからにするとよいです。また、相手になにかお願いをするときには”Excuse me”や”Sorry”から言い始めると礼儀正しいし、「お願いをしているんだな」と相手からもわかりやすいです。
着信通知時
- Excuse me, but can I check my phone? I think it’s important. (ごめんなさい、電話をチェックしてもいいかな?重要そうなんです)
- I’m sorry, but would you mind me checking my phone for a second? (すみませんが、少しの間電話をチェックしてもお気になされなませんか)
急用がある時
- Excuse me, but I think I got to go. (ごめんなさい、そろそろ行かなくては)
- Sorry, I have to go now. Thanks for your time.(すみません、行かないといけません。あなたの時間をありがとう)
ここで、日常会話のひとつ重要なポイントを。それは、英語を話す時は自分の言いたい日本語からの直訳にこだわりすぎないということです。
最初のうちは、どうしても頭の中で日本語を英語に変換して話すようになると思います。日本語で考えてしまうため、そのまま日本の言葉を英語に直訳してしまいますが、そうすると英語にすると少しおかしな意味の事を言ってしまうことがあります。
例えば、日本人は何かをしてもらったりしたときにお礼の意味で「すみません~」をよく使いますね。
これを英語に直訳すると”I’m sorry”となりますが、英語で話していてお礼を言うときにI’m sorryとばかり言っていると相手は驚いてしまうこともあります。I’m sorryはけっこう本当に申し訳なさそう~なニュアンスなんですね。
アメリカ人は、よく”Thank you”を使います。どんな些細な事や、やってもらって当たり前なようなことでも、「ありがとう」という言葉をよく使います。これはいいマナーですよね。言われた方も悪い気はしない言葉です。
こうしたニュアンスの違いは文化的なものやそもそもの日本語と英語の言語としての仕組みの違いから来るものもありますから、やはり実際の会話の状況など場数を踏んで英語のニュアンスをつかんでいくしかないのです。
ありがとうの例いろいろ
- Thanks a lot!(とてもありがたい!)
- Thank you so much!(本当にありがとうございます!)
- I appriciate it.(感謝します)
- Thanks.(ありがとう)
ピンチを救ってもらったくらいの時や相手の厚意に感謝したい時には、sorryも以下のように使えます。お礼の言葉と一緒に言うといいですね。
- Sorry, I appricitate your help. (すみませんね。あなたの助けに感謝します)
- Sorry, I really appreciate it.(すみません。本当に感謝してます)
そして、今度は自分がよいことをしてそのお返しにありがとうと言ってもらったら、”You’re welcome”や”No problem”や”Don’t mention it”などの言葉をきちんと返すようにしましょう。
お礼へのお返しいろいろ
- You’re welcome.(どういたしまして)
- Don’t mention it. (礼には及びません)
- No problem. (なんてことないですよ)
- It’s my pleasure.(やったのは私の喜びのためですよ)
- My pleasure.(喜んでやったんです)
お礼の言葉やお返しの言葉は、「こういう時にはこういう」というパターンと使う状況がある程度決まっています。
逆に言うと、そこからずれてしまうと「あれ?」となりやすいということです。日本語で自分が言いたいことにこだわって、日本語から直訳してしまうとかえって伝わらないことがあります。
しかしパターンが決まっているということは、真似をするのが効果的だということでもあります。
英語のドラマを見たりネイティブの先生や友人が使っているのを観察したりして、それをかたまりで真似するようにしましょう。そうすると、わりと早い段階で自然なお礼が言えるようになると思います。自然にお礼が言えるとかっこいいですし、相手からの印象もグッと良くなりますよ。
また、何かをお願いする時には当然丁寧な言い回しを使うかと思いますが、その最後にpleaseを付けると更に感じがよくなります(主語がyouの時)。ぜひ使ってみてください。ただし、柔らかくお願いをするように付け足すのがポイント。あまり力を入れてplease!を言うと、嫌味っぽく聞こえてしまうこともあるのでそっと添えるように言いましょう。
お願いいろいろ
- Could you hand me the ketchap, please? (ケチャップを取っていただけますか?)
- Can I get a blanket? (毛布をもらってもいいですか?)
- Would you help me with my homework, please?(宿題を手伝ってもらえません?)
たとえば日本語でも「そのお醤油とって、くれますか?」と、くれますかの部分を強めに言うと、イヤ~な感じに聞こえますよね。それに近いです。pleaseという言葉を使えば即丁寧になるということではなくて、言い方も含めてニュアンスなのだということに注意しておいてください。
褒めるのは日本と比べカジュアルに行われる
筆者の経験や他の友人たちからの経験談からですが、外国人は褒められることが大好きです。
まぁ褒められて嫌な人はいないでしょうけれど、日本人だと素直に受け取らず、お世辞ばかり言って……なんて逆な反応をする人もいますよね。しかし、アメリカ人をはじめ海外の人は褒められるととても喜ぶ人が多かったです。安心して褒めてください。
小さなことでもなんでもいいのです。その服良く似合っているだとか、その色は素敵な色だとかでいいので、あいさつの後に一言何か良い事を言ってあげると、その後がスムーズですよ。会話を始めるときの、いいきっかけにもなりますね。
褒めるときに、どういう単語をつかってそれを描写したらいいかその場でパッと思い浮かばないこともあると思います。そういう時は、niceを使うと、どんなものにも使えますし、良い意味で言ってくれてるんだな、と相手からもわかりやすいです。皮肉に取られにくい、当たり障りのなさがあるのがniceなのです(結果、ネイティブもたくさん使うのがniceなのだそうです笑)。
知っている単語が増えてきて、英会話のニュアンスにも慣れてきたらより具体的に褒めるてみるのもアリです。うまくいけば、さらに喜ばれるでしょう。
注意なのは、日本人がよくやる身体のパーツを褒めるのは避けた方がいいということ。たとえばイケメンだなぁ~という友達に対して、「鼻が高いね、うらやましい」と言いたくて、Your nose is high. I envy your nose.なんて言ってしまうと、言われた方からするとかなり変な感じですし、皮肉や身体的差別と捉えられてかえって相手を傷つけてしまうこともあるのでやめましょう。
そもそも日本語でも、イケメンの人や美人に対して面と向かって「目が大きいですね」「背が高いですね。うらやましい」なんて直接的な感じにはあまり言わないし、言われてもちょっと変な感じですよね。
それと同じなのですが、慣れない英語だと、そのつもりはなくても言い方が直接的になってしまうということはありますね。でも、慣れれば自然に相手を褒められるようになりますから、失敗を怖がらずに少しずつ勉強すれば大丈夫ですよ。そうして思う存分相手を褒めてくださいね。
相手をほめる言葉いろいろ
- I really like your jacket. Where did you get it?(その上着いいね。どこで買ったの?)
- That color is cool. (その色おしゃれだね)
- It looks awesome.(それ本当にいいね)
- How kind of you.(優しいんですね~)
- You have a nice sense of joke.(君は笑いのセンスがあるね)
- You look really nice today.(今日とても素敵に見えるよ/おめかしをしてきた時)
- You are really smart.(頭がいいんですね~)
- Good play!(いいプレーだよ!)
- Well played.(頑張ったね。活躍したね/スポーツの試合の時など)
もちろん、自分が褒められたときは、きちんとお礼を言いましょう。
褒められた時のお礼いろいろ
- Thank you!(ありがとう)
- Thanks!(ありがとう)
- I appreciate it.(感謝するよ)
あともうひとつ。褒められた時には自分を下げたり、へりくだって謙遜をするのはやめましょう!
たとえばなにか良いことをして褒められた時に、日本語の「いやぁ、たいしたことはありませんよ」を言いたくてNo, I’m not that great really.と言うと、「この人なんとなくやりにくいなぁ」「ノリが悪いやつだなぁ」という印象に。洋服やアクセサリーなど持ち物を褒められた時に「そんなことないよ」のつもりでI don’t think so.と言ってしまうと、相手を拒絶する様な冷たい印象に聞こえてしまうので要注意です。
このあたりの言い方のマナーは日本とは正反対ですから、最初は意識して使えるようにしてみてくださいね。まず上の例のように、ありがとうのひとこと・素直なお礼を告げるのが大切ですよ。
どうしても褒められるのがくすぐったかったら、
パターン1 相手を褒め返す
- I like your bag too. It’s so pretty.(あなたのバッグも好き。とってもかわいい)
- You look nice too.(君もいい感じだよ/自分の服装など褒められた時)
- How kind of you to say that!(そんなこと言ってくれるなんて優しいね!)
- You did great too.(君もよくやったね/自分の頑張りなど褒められた時メンバーに)
パターン2 関係者に感謝する。彼らのおかげだと言う。
- My mum gave it to me for my birthday. She is so kind. I love her.(ママが誕生日にくれたんだ。とっても優しくって。私ママ大好きなの)
- I would have failed without my teammates. They helped me a lot.(チームメイトがいなかったら失敗していたよ。彼らは僕をたくさん助けてくれたよ)
上のようにすると、印象がいいですよ。
さて、このように国が違えばものの感じ方も受け取り方も違うという事がわかりますね。海外へ留学して、そういった違いを学ぶことは自分の世界観や感性を大きくする良い機会になります。
違いを楽しみ、少しくらい失敗しても良いので前向きにがんばりましょう。