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留学準備・計画の立て方の全容がわかる!留学中のアルバイトとビザの関係2017.10.30
「留学中にアルバイトをしてみたい!」「現地の生の言葉に触れながらお金を稼ぎたい!」とお思いの方も、留学ご検討中の皆様のなかにはいらっしゃると思います。
海外で働く・雇用されるときに必ず注意すべきなのがビザです。ビザの種類によっては、そもそも海外で働くことができないこともあります。
「学生ビザでアルバイトが出来るかよくわからない」「知り合いが留学中に働いていたと聞いたけどどうやったの?」という疑問もあるでしょう。
そこで今回は留学中にアルバイトが出来るのかという皆さんの疑問にお答えします。
短期留学(ビザなしでの滞在)ではアルバイトはできない
1週間から1か月、または3か月程度の短期での留学をする場合には、観光ビザを持っている状態、あるいはビザ取得免除+入国許可を受けた状態で滞在することになります。
この観光ビザは、観光や語学学校などでの短期の学習を目的に入国する人向けのものなので、現地で働くことはできません。
たとえば、「夏休みなど決まった休暇期間を利用して留学をしたい」と考えている方もいらっしゃると思います。
この場合はビザなし・観光ビザで現地に留学に行くことになりますので、残念ながら「夏休みの間にお金をかせぎながら留学も楽しむ」ということはできません。
学生ビザでのアルバイト(就労)は制限がある
学生ビザで滞在している場合には、制限つきではありますが、現地で働いて収入を得ることが可能になります。
まず、アメリカの大学に留学する場合を想定して書いていきます。
アメリカで学生ビザで滞在をしている場合、実は大学キャンパス外でのアルバイトは原則禁止になっています。
キャンパスの中のアルバイト(図書館や大学事務の手伝いなど)は、「学業に支障をきたさない」という条件の範囲内で、「週20時間以内」の時間でならOKです。
※これは、私筆者がアメリカに留学した際に入学先の学校の入学書類にも同様の内容が記載されておりました。同じくアメリカに留学した経験のある筆者の友人に尋ねたところ、各地の学校でも同内容の指示があったとのことです。つまり留学時に受け取る書類をよく読めば書いてあるということではありますが、留学の検討段階で知っておいてもまったく損はないと思います。
ひとくちに大学内のアルバイトといっても様々な種類の求人が出されています。
学校の掲示板や学生向けウェブサイトに求人案内が出されていることもあれば、大学の事務局でどんな求人があるか尋ねることもできます。およその時給は、州によって異なりますが、おおよそ10ドル程度です。
大学院に留学する場合には、在籍する学部の教授の補助のアルバイト(TutorまたはTeaching Assistantと呼ばれる)をするということもあります。アルバイトのお
例外として、1年以上大学に在学する等の追加条件を満たし、米国移民帰化局(USCIS: US Citizenship and Immigration Services)に申請をすることで、学外でパートタイムで働けるようになるというケースもあります。
しかし、基本的にアメリカの学生ビザでは、普通にフルタイムの仕事をすることができず、働けるのは学校の中で、と考えてください。
ここで、留学先として人気の高いカナダの場合も見てみましょう。
カナダの場合は、学生ビザを所持して大学に通っている場合は学外でのアルバイトが可能になっており、ここがアメリカと異なっています。ただし、学生ビザでの滞在であっても、語学学校に通っている場合にはこのルールが適用されません。
このように、学生ビザでアルバイトができるかどうかは国ごとに少しづつ異なっているため、必ず自分が向かう国での学生ビザと就労条件の関係について調べておくことが必要です。
アルバイトをして働きながら海外生活を楽しみたい人はワーキングホリデービザ
海外でアルバイトをして働きながら、海外文化を満喫・海外生活を目いっぱい楽しみたい、特別な体験をしたいという人には、ワーキングホリデービザでの渡航がおすすめです。ワーキングホリデービザでの渡航であれば、現地でアルバイトをして働くことが可能です。
ただし注意していただきたいのが、「ワーキングホリデーの期間中ずっとアルバイトができるわけではない」ということです。
現地では自分でアルバイト探しをしなければなりません。すぐにアルバイトが見つかることばかりではなく、無収入の期間も出てくるため、ワーキングホリデーを申し込む時には必ず、しばらくの間生活できるだけの資金を準備することが求められています。
つまりワーキングホリデービザで12ヵ月滞在するとして、そのうち仕事をするのはきっちり12ヵ月間とはならないのです。合間に旅行や観光、別のアルバイトをしたり別の都市に移ったりといったイベントを挟みつつ滞在期間を過ごすことになるとイメージしておくとよいでしょう。
ワーキング「ホリデー」という名前の通り、仕事ばかりではないのがワーキングホリデーです。
ワーキングホリデーを受け入れる国の立場から見ても、仕事をしてもらうために入国を許可しているというよりは、ワーキングホリデーを通して自国の文化を知ってもらったり異国の文化に触れて自分を見つめなおす機会を持ってもらうことがそもそもの狙いとなっています。
そうして参加者にワーキングホリデーを通して得た経験を持ち帰ってもらい、長期的には国際社会の発展につながるような素晴らしい人物になってもらいたいという願いを込めて各国で行われているのが、このワーキングホリデー制度なのです。
さて、ワーキングホリデービザではアルバイトをすることは可能ですが、では語学学校や大学に入学することはできるのでしょうか。
語学学校に関しては、ワーキングホリデー中に6ヵ月までといった期間の制限があるものの、ワーキングホリデー中に入学・勉強することも可能な場合が多く、ワーキングホリデー参加者向けの特別プログラムを用意している学校もあります。
一方、大学の場合は、ワーキングホリデー対応の大学以外の場合は基本的に入学ができず、学生ビザでの滞在が前提になっていると考えてください。
ワーキングホリデー中に海外の大学に行きたいと思ったときには、入学決定後に一度帰国してから学生ビザを取得し再び渡航するといった段取りが必要になります。
さて、英語の勉強という点でワーキングホリデーを考えるとどうでしょうか。
実は、英語を勉強(ひいてはTOEICやTOEFL、IELTSのスコアアップをすること)を第一の目的としてワーキングホリデーをすることは、決して間違った選択ではないものの、語学学校や大学への留学と比べ効率は悪くなってしまう可能性はあります。
海外と言っても、都市部では各サービスが充実されており、現地の言葉が堪能でなくてもなんとかなってしまう局面も多いです。海外に来ている日本人の数も決して少なくないため、現地で日本人の仲間をつくりその中で滞在中ずっと過ごすこともできます。
海外でも英語を使わずに生活することは可能であり、海外に滞在することと、英語のシャワーを浴びて毎日英語を話す環境が手に入るということは、すぐにイコールにはならないのが現実です。
※ただし、地方の町などでは日本人が少なく町にいるアジア人が自分一人だったという場合もまだまだあります。こういった、都市部か地方に行くかということでも過ごし方は大きく変わりますので気をつけましょう。
先ほどお伝えしたように、ワーキングホリデーは仕事をしながら観光や文化体験などのホリデーを楽しんでかけがえのない体験をしてもらうという性格が色濃いため、英語やその他の学問や技術の勉強を主眼に置いて計画を立てている場合には、語学学校・大学への留学をまず検討してみることをおすすめします。
どのくらいの語学力があれば海外でアルバイトできるか
海外のアルバイトで求められる語学力はアルバイトの職種によって大きく違います。しかし大抵の場合、ネイティブ並みにうまくなければいけないということはなく、職種によってはほとんど英語が話せなくてもできるアルバイトもあります。
もちろん語学ができるにこしたことはありませんが、英語に関して言うなら、日本の参考書や単語帳などで見られるような難しめの単語や言い回しはアルバイトの仕事中ではほぼ使いません。
その代わり、ネイティブが話す日常会話のスピード、単語と単語の短縮など、毎日使うお決まりのフレーズなど、日本ではあまり勉強されない生の英語ならではの部分に慣れる必要はあります。また、レストランであれば食材の名前、カフェであればコーヒーやお茶に関する単語や注文に使われる言い回しは覚える必要があります。
アメリカ英語とイギリス英語の違いもあります。アメリカでは自然な表現がイギリスでは全く通じないことや、その逆も少なくありません。
このように、求められる語学力の絶対的なハードルが高いということはないものの、日本で勉強できる英語の内容でカバーできない部分も多いため、日本で英語を勉強してきて留学をする人はその点に注意が必要です。逆に言うと、日本の英語の授業で苦手意識があったという方でも、努力次第で十分海外でアルバイトできる英語力を身につけることも可能です。
英語圏のYouTubeのビデオを見たり、HiNativeやiTalkiといったネイティブと交流できる語学学習者向けアプリを使うことでも、生の英語に触れる予行練習ができます。
言葉と同じく重要なこととして、自分の意思を伝えられるかということもあります。たとえば、アルバイトに応募するする際にも自己アピールをする必要があります。休みをもらいたいときはそれをしっかり伝える必要があります。
黙っているだけで伝わるということはなく、意思を伝えるために行動をしたり、言葉で説明をしたりする必要があるというのは、海外でアルバイトを始める際には心に留めておいて欲しいと思います。
各国ビザの情報を詳しく知る方法
たとえばアメリカのビザについて公式の情報が知りたい場合は、アメリカのビザはアメリカ本国の担当・管轄になるため、日本の外務省ではなく、在日アメリカ大使館やアメリカ教育省のウェブサイトを参照したり、メールで直接問い合わせたりする必要があります。
これらアメリカ直轄の組織へ問い合わせる時には、目的や計画、知りたいことなどあらかじめ言えるように準備して、問い合わせの時に簡潔に伝えることができなければ返信ややりとりにに時間がかかるということもあります。アメリカ本土の省庁へ直接問い合わせる場合には、語学力・文章力も求められます。
留学エージェントを利用して留学される場合には、これらの各国の学生ビザと就労の条件について、エージェントに確認を取ることも可能です。また、ほとんどの留学エージェントでは、ビザの取得代行やサポートのサービスが用意されています。ポピュラーな留学先であれば、それほど時間がかからずに返答がすぐに来る場合も多いです。
一方で、国によって存在するアーティストビザ(フリーランスビザ)など特殊な条件で入国する人向けのビザについては、その国への留学に特化したエージェントでないかぎり、返答に時間がかかる場合もあると考えておくのが無難です。
現実として、各国のビザと就労条件について全て網羅して、把握をしている情報源やウェブサイトはありません。というのも、各国のビザと就労の仕組みはそれぞれ異なっており、制度に細かな変更があることもあるので、海外に行く人本人が自分で調べるか、エージェントがクライアントの要望・目的・渡航先の国に合わせて個別に調べるということが主になっているためです。
そのため個人個人の目的に沿って現地への渡航計画を決め、滞在に必要な取得すべきビザを決め、その条件をクリアしていく……という流れがどの留学、ワーキングホリデーにもあります。
手間はかかりますが、自分の目的や計画をはっきりとさせる気づきのチャンスともいえるので、ビザについては、留学やワーキングホリデーなどの海外行きを検討する初めの段階で問い合わせ・下調べを始めておくことをおすすめします。
注意事項!
いずれの場合でも、ビザの条件を守って働くことが必須です。もし不法就労が発覚した場合、日本に強制送還となり、その記録は将来あなたが再び海外に渡航する際にきわめて不利に働きます。
このため、出国前の準備段階でビザと就労条件について知っておくこと、後で計画変更(やっぱり働きたくなったなど)の必要がないように十分に計画を練り、それを実行するのに必要な準備をしておくことは、やはり大切です。